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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

議会質問しない議会

まだまだ定例議会は続きますが、市議会一般質問が終わりました。各議員さんがもっとも自由闊達に議論される場ですので、議長としての仕切のヤマ場は超えました。

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市議会議員としての課題認識や技術量、個性が最も出るのが一般質問の場です。

議会議員としてもっとも大切な活動は一般質問の場と考えていますので、副議長になろうが、監査になろうが議会質問は続けてきていました。今回が議員になって初めて議会質問しない議会でしたので、正直なところ、ちょっと、もやもやしています。

議会は事後検証をコミットできるのか

緊急事態宣言が発令されて約1週間が経過しましたが、いまだ予断を許さない状況です。

市内飲食店の利用者は当然激減しており、昨年以降広がったテイクアウトもその定着ゆえか、それほど好調ではない様です。ぜひ、市内飲食店テイクアウトをご利用いただきたいとの想いもあり、先週から”一人で勝手にテイクアウトまつり”を開催しています

fc2blog_20210522084159a75.jpg【どんまい】さんの炭火地鶏焼で自宅居酒屋。

【くる美】さんで牛タンたっぷりカレー

【ASTRA】さんで地獄ピッツア+サラダセット

さて、いよいよ5月21日金曜日より85歳以上(昭和12年4月1日生以前)の方のワクチン接種予約が始まりました。これから順次年齢毎に区切って予約受付が始まります。

市民の方からは、予約方法や接種会場の在り方などについて、様々なご意見をいただいております。

一方で、ワクチン接種に関わる一連の事務・準備に市役所担当部局の負担も相当大きくなってきているようです。議会議員の役割として、行政事務の監視や改善の提案がありますが、有事ともいえる状況下においての積極的な関与が、結果的に市民の利便性低下を招くおそれもあります。

かといって、ワクチンに関わる行政施策に議会が一切かかわらないとなれば、そこに公共性が確保されなくなってしまいます。市民福祉の向上という共通目的にむけて、バランスの良い議会対応をどのように判断していくべきなのか、悩ましいところではあります。

もし、今は行政事務を優先して議会関与を行わないというのであれば、市民の関心が高い今だけでなく、一連の事業が落ち着いた後に、事後検証となる議会議論を展開していくことについて、市民にコミット出来るのかも、議会の信頼性に大きく影響してくると感じています。

いずれにせよ、ワクチン接種に関わる様々な市民意見に対して、私は行政に直接問い合わせることは避けたいと思っていますので、市民向け広報を読み解くと共に、北海道や国の公開資料、市内医療現場の方々の人脈などを活用して、疑問・不明点にはお応えしていきたいと思います。

それでもわからない場合は、ご本人様より直接のお問合せをいただくことが最善と考えておりますので、下記コールセンターの活用もぜひご検討ください。

●厚生労働省新型コロナワクチン電話相談窓口
℡:0120-761-770(フリーダイヤル)
受付時間:9時~21時(土・日曜日、祝日も対応)

●登別市新型コロナワクチンコールセンター
℡:0570-000-226(ナビダイヤル・有料)
受付時間:8時~20時(土・日曜日、祝日も対応)

※電話のかけ間違いにご注意ください

登別市議会議長選挙 所信表明

登別市議会 議長に就任をさせていただきました。議員個々が多様性をもって真剣に議論し、住民福祉の向上と共生社会の実現に寄与できるよう、誠心誠意、務めさせていただきます。
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※登別市議会では、議長選出にあたり立候補制を採用しており、所信表明を行っています。下記に全文を掲載させていただきます。


登別市議会 議長選挙の立候補に際し、議会基本条例の規定に基づき、所信を述べさせていただきます。

私が初当選した平成19年は、道内自治体が当時の財政再建団体に指定された年であり、地方自治体経営のあり方とともに、地方議会の存在意義について、市民から厳しく問われていました。

そのような時代背景において登別市議会は、地方自治法の改正や全国の先進的事例に敏感に対応するとともに、社会の風潮をくみ取り、さまざまな議会改革を進めてきました。この議会改革の目的はシステムをつくることにはなく、初当選議員からベテラン議員まで、より多くの議員が同じステージで、同じ権限を有して参画することで、住民福祉の増進にむけて、多様性ある結果を出せるようにするための工夫でもありました。

おかげで、20代であった私でも、議会質問に制限を受けることなく、また委員会をはじめとした各種議会活動においても積極的に機会をいただき、多くの経験を得てくることが出来ました。

これまで、登別市議会が議会改革に積極的に取り組んでこられた背景の一つには、さまざまな「ゆらぎ」を受け入れる寛容さがあったからだとも感じています。杓子定規(しゃくしじょうぎ)にシステム構築するのではなく、多くの議員の意見を包摂するとともに、実務に照らし合わせた運用を優先して議論を進めてきました。このゆらぎの受け入れが、効率的に決断と改革を推し進めてこられた要所となったのではないでしょうか。

一方で、その「ゆらぎ」も放置したまま10年以上の時を経れば、「大きな揺れ」となって、各種システム同士の矛盾を生じさせたり、時代の潮流に必ずしも一致しない事態を生じさせてきています。

これまで、「改革」の実績を積み重ねてきた登別市議会にこれから必要なことは、既存のシステムの否定から始まる「改革」だけではなく、現状をアップデートしていく「改善」にあると私は考えています。例えば、特別委員会の常態化解消を目的とした常任委員会の設置など、新たに構築したシステムのすべてが、必ずしも目指していた方向に実務が向いているとは言えない状況にあります。

私たち議員の多様性を守り、住民のために「よりよい仕事」をするためにつくりあげてきたシステムが、高く堅い壁へと変化して、私たちを支配したり、議会の価値を損ねるようなことになってはなりません。

私が最優先すべき議会運営は、前を向き続けてきた議会改革から一旦立ち止まり、後ろを振り返り、整理と改善を行うことにあります。その上で、次世代の議会の在り方を皆様と議論し、次世代に繋げていく議会の起点となる仕組みの構築にむけて、必要な改革には不断に取り組ませていただきたく存じます。

具体案としてまずは、地方自治法・条例に基づいた各種規則・要綱・規定・申し合わせ事項の総点検と改善、政務活動費のさらなる適正使用にむけた手引きの作成と内部監査機能の設置、コロナ禍のみならず妊産期や障がいのある方の議会活動を支えるICT利活用を目的とした条例改正に優先した取り組みを求めます。また、議会事務局にもご協力をいただき、議員個々の政務活動の充実や住民議論の活性化を目的に、議会図書室の機能を強化。さらには、きたる統一地方選挙にむけてより多くの市民に政治参加意識をもっていただくことを目的に、議会改善が図れないか議論を深めてまいります。

地方議会の存在意義が問われた時代における「開かれた議会」から、より成果を重視するとともに次世代に繋げることを意識した「信頼される議会」にむけて、「議会改革」から「議会改善」にむけて、誠心誠意取り組ませていただきますので、何卒皆様のご賛同とご協力を賜りたく、心よりお願い申し上げます。

登別市防災基本条例制定にむけて

議員提案による条例制定を目指している「登別市防災対策基本条例案」の住民説明会を行いました。

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ご参加いただいた方からは、「市民と十分にコミュニケーションをとれていない中での提案でよいのか」「市民防災活動に対して議会はなにも協力、参加していない」といったご意見や、「議会主導で課題に対応しようとする姿勢は評価できる」といったご意見など様々でした。

本条例案は、いわゆる理念条例となっていますが、理念=有効性がないというわけではありません。

災害対策基本法では明確に対象となっていない、観光客等への配慮を行うことや、ボランティア等による支援活動に対する支援義務などを条例案では明記しています。

登別市ではすでに、それらの取組みは行政と民間連携にもとで積極的に推進されていますが、本条例の成立によりその実施責任に永続性を持たせる効果があります。

来月には広くご意見をきくために、各公共施設に条例案を設置し、書面でのご意見をいただくパブリックコメントも実施する予定ですので、ぜひご覧ください。

議員が行政と議論するのはなぜか

定例議会が今日で閉会となります。
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今回は市議会議員任期折り返し最後の議会ということもあり、市民の関心度や行政の時事性を重視したものではなく、私自身が課題視してきている“主張”を中心に、一般質問や予算審査をさせていただきました。

終えてみた感想としては、同じ登別市という組織にあっても、担当分野ごとによってそのガバナンス(統治構造)の考え方が大きく違うことを色濃く感じました。

例えば、
①専門職が中心の担当分野では、現場主義的に社会的課題には敏感ですが、先鋭的になりすぎると行政としてのガバナンスが弱くなりがち。

②歴史的にもガバナンスが強い担当分野では、公共圏における統治力に長けていますが、社会の変化や雰囲気には鈍感になりがち。

③民間資本分野を中心とした担当分野では、公共資本を投入する意思決定が早いですが、政策効果の目標設定や事後の検証に乏しく、公共としてのガバナンスが及ばなくなりがち。

いずれも、ガバナンスに関わるものの多様性が乏しいことから生じてくる課題だと思います。本来、市議会が行政と議論する根拠は、多様な主体によるガバナンスの実現にあると私は考えています。

しかしながら、現実には質疑前と後において、出来るだけ行政事務の遂行に影響が無い答弁が“優秀な答弁”といわれることもあるようです。

高度な情報を持つ実務のプロである行政と、高度な社会的常識をもつ政策のプロである議会が、互いにその担当分野におけるガバナンスに多様性をもたせる意義を尊重して議論しなければ、“優秀な答弁”に対して、議員も最後は“お願いの質疑”をして終えがちとなります。

小さな政府ならぬ、小さな地方自治体を目指していく時代において、多様な主体によるガバナンスの実現は、そのマチの持続可能性を左右する大きな課題となってくるのではないでしょうか。

議員個々の課題で言えば、そもそも、行政担当員との間に信頼と敬意の関係性が築かれていなければ、議論すら成り立ちませんので、その点においては常に自戒するように気を付けていきたいと思います。