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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

下流老人の現実

西いぶり広域連合議会議員のお仕事で、福岡県筑後市・山口県防府市を訪問しています。
H27下流老人

移動時間も長いので、話題の「下流老人」を読んでみました。高齢者の貧困問題を取り上げた著書ですが、著者が現場の生活支援者として見てきた現実をつづる内容は新鮮でした。

「厚生年金に加入しているから」「退職金があるから」「貯蓄があるから」「働けるから」と、老後の生活に向けた準備は様々ですが、本人の努力とは別に”想定外”の事態が老後の貧困を生み出します。

本著でかかれている事例は、決して都市部や特定地域だけの問題ではなく、ここ登別市においても同種の事例が多く存在します。私自身、病院ソーシャルワーカーとしての支援を始めた当初、怠惰=生活保護ではない貧困の現実に大きなショックを受けたのを覚えています。

先に行われた登別市決算審査で生活保護実績が報告されましたが、平成26年度に入り、これまでのスタンダードを超えて高齢者の保護申請者・受給者数が増えています。全体の保護「世帯数」も前年度比較で急増しており、高齢単身者の保護世帯がますます顕著になってきていることがわかります。受給世帯数増加の要因として、団塊世代における無年金者の存在が指摘されていますが、それによらず丁寧な実態把握が今後の課題となります。

おそらく当市においても、まるで交通事故のように想定外の生活課題が生じた「下流老人」となる市民が増えてきていると思われます。

現場支援者が抱えている、社会に伝わりづらいと感じている「下流」の実態について、現場の代弁ともいえる本著の内容に強く共感するとともに、勇気づけられました。

820万円

ご報告が少し遅れてしまいましたが、平成26年度の決算審査が終了し、すべて賛成多数で議会承認されました。決算の大きな枠組みについては、登別市広報誌11月号に分かりやすく掲載されますので、ぜひご覧ください。

最終日に質疑した内容をいくつかご報告いたします。

●教育諸費 スクールバス運営経費
登別市では、幌別小学校・中学校(札内地区住民)、登別小学校(登別温泉地区住民)通学児童・生徒に対して、スクールバスを運行しています。当然ながら、市内のどこに居住してても通学環境は保障されるべきですし、特に、学校統廃合の影響に対して、必要な措置であると考えています。

しかしながら、両地区共に子どもの人口は減少し、バスの運行経費は値上がりをする中で、一人あたりのコストは年間数十万円~数百万円にもなっており、適宜効率化を行うべきと提案。次年度より、札内地区においてはバスからタクシー利用に切り替えられることとなりました。

●地方交付税の減額について(職員給与減額未実施による影響)
前年度比較で約2億4千万円減額となった要因について質疑。大きな要因は、地方交付税で補てんされる市の借金返済が終了したことや、消費税増税による影響等であることが明らかになりました。

また、平成25年に国家公務員給与削減と合わせて、地方公共団体にも給与削減が求められましたが、その際に、削減を行わない自治体にペナルティーとして地方交付税が減額されるとの話しがありました。実際に決算後の影響を質したところ、約820万円の”加算”が交付されなかったことが分かりました。私としては、市職員の労働環境はもちろん、地方交付税の本旨が守られたことからも、当時の職員給与削減未実施の判断は適当であったと考えています。


先日、第2回NOBOZAIが無事に終了いたしました。土曜日にもかかわらず、市職員や市民の方々にも引き続きご参加くださり、ありがとうございました。次回は11月28日(土)15:30~となっております。終了後は講師・会員の方々との交流会も企画しておりますので、ぜひご参加ください。

第2回NOBOZAI 2 第2回NOBOZAI1

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創造的な方達。

先週末2日間は何かと伊達市さんにご縁があり、登別とを4往復もしてしまいました。

主な予定は北海道精神障害者社会福祉事業協議会の全道大会と、日本青年会議所(JC)北海道地区協議会道南エリアエリア大会への参加でしたが、偶然にも同じ会場。

伊達市は全国初の「コロニー」と呼ばれる、障がい者を一か所に集めた中での支援環境が導入されたマチです。その後、ノーマライゼーションの思想と共に、地域の中での共生が行われたマチとして、全国的な評価を得ています。今回、市内の様々な施設も視察させていただきましたが、どの分野やどの仕事であろうとも共通して、キーマンとなる支援者の方が「情熱」をもって、「創造的」に活動されているのが伝わりました。
      H27北精社協1      H27北精社協2

JCでは野口観光グループ代表取締役社長の野口秀夫氏の御講演を聴かせていただきました。北海道経済に対する個別のご指摘に加え、印象に残るのが「行政が司令塔になるべきではない」とのお言葉。私自身も強く共感するところです。

北海道新幹線開業やインバウンド戦略、地方創生など、様々な政策的課題に対するキャンペーンが始まっていますが、経済市場における「商品」はあくまでも民間思考を中心に展開されなければ、持続可能性が乏しくなると私は考えています。その分、行政や議会議員は、より民間や市民との人脈交流を意識し、民間の倫理や思考を培うことで、公が担うべき役割やシステムを創造していくことが求められているのではないでしょうか。

     H27道南エリア大会

登別市観光室が移転へ

引き続き、平成26年度決算審査が続いています。
       H26障害福祉費推移表
質疑したものから、いくつかの内容をご報告いたします。
●登別観光協会と市観光室(観光振興グループ)との連携体制について
昨今の観光政策の動向として、地方創生にかかわる各種構想提案、新幹線開業、白老町での国立博物館開設、外国時観光客呼び込みへの更なる対策、マーケティングの強化など、行政機関同士や金融・民間企業と市観光室との連携強化を要する事案が増えています。そのため、観光協会と市観光振興グループとの新しい連携のあり方や、役割分担を考える必要性が高まっており、市観光室を現在の登別温泉町から本庁舎へ移転することを検討すべきと提案しました。観光協会への補助金や人材配置などを本年度中に抜本的に見直し、観光室の所在地についても他行政組織と連携の取りやすい場所へ移転されることが示されました。

●障害福祉費の増加傾向について
登別市の障害福祉費は年々増加しており、平成26年度決算で約10億円となっています。主な要因は障害者介護給付費・訓練等給付費の扶助費が増加したことにあります。これらは、基本的に法律に基づいた適正サービスとなるため、そもそも制度設計が市自治体に負担を重くするものであり、国の制度改正が期待されます。しかしながら、このままの増加が続けば、市財政を圧迫してくることは間違いなく、今後、共生型福祉サービスなどを検証し、高齢者福祉や児童福祉サービス等へ財政負担を分散化する仕組みづくりも検討していくよう提案しています。

●除雪機械更新事業費
平成23年に更新した除雪トラック1台を除いては、市所有の除雪機械はすべて20年以上を経過しています。除雪機械は非常に高価で、市単費で購入することはできません。この度、登別市、登別市議会、登別市幌別駐屯地体制強化期成会の連名による要望活動によって、防衛省交付金が活用されることになりました。平成27年度は除雪トラックに約2,670万円が交付決定、平成28年度には車道用ロータリー車に約3,550万円を要望しています。

フリーライド対策が急務です。

昨日より平成26年度決算審査が始まっております。民間企業の感覚では、この時期に決算?と思われるかもしれませんが、行財政では決算と次年度予算ヒアリングがほぼ重なりあう形で進行します。そのため、決算審査は次年度予算編成に影響することもある、重要な審査の一つです。


登別市では議長を除く、すべての議員が予算・決算委員会委員として、審議に臨んでいます。私からは全部で21項目の質問を準備させていただきました。審査書類は結構な量ですので、審査日に向けて調査をしても間に合わないことが多く、日ごろからある程度実施事業や会計状況を把握しておく必要があります。私の場合は2年間の議員浪人(?)期間がありましたが、その間は議会事務局等に毎年予算・決算資料を戴きにいって通読していたおかげもあり、比較的スムーズに審査作業に入れたと思います。

昨日の質疑内容をいくつかご報告いたします。
●国民健康保険会計
税収納率現年度分が92.8%と全道平均93.07%より低く、全道市と比較しても29位と下位に位置していることがわかりました。平成28年度から国保税が増額されますが、フリーライド(ただ乗り。税を負担せずにサービスだけうける。)の問題が生じないよう、税収率を高める活動強化も合わせて行う必要があると指摘させていただきました。

●下水道事業会計
平成26年度より“地方公営企業会計”に移行したことにより、経営状況が他市町村との比較を含め明示できるようになりました。それに伴い、営業利益の大幅な赤字状況も明らかになり、汚水処理原価も他市町村と比べて高いことが明らかになりました。

●電気自動車普及促進事業費
国土交通省およびメーカー4社からの補助金により、かなり「お得」に急速充電設備が設置されました。しかしながら、市役所前という設置場所の都合により土木費だけで約140万円かかり、利用者数も当初見込んでいた1日あたり5台には大幅に足りていません。最終的に市が負担したイニシャルコストは約550万円。減価償却期間内の電気代を含めると約1千万円の市負担が生じることになります。撤去時には更なる負担も生じます。様々な考え方があるでしょうが、私はこの費用を民間事業者の充電設備設置への補助金等として支出すれば、行政のランニングコスト・廃棄コストもかかりませんし、民間投資を促すことによる経済効果も高かったのではないかと指摘させていただきました。

地方創生キャンペーン

「地方創生」をテーマにした活動が活発になってきています。

先日は室蘭市での道民フォーラムや、登別市議会議員を対象とした胆振総合振興局戦略策定支援担当部長による講演などが行われました。札幌圏域では毎週のように、なにかしらのフォーラムや勉強会が開催されており、私もできるだけ参加するようにしています。
        H27地方創生室蘭セミナー      H27道庁職員地方創生勉強会

「地方創生」の内容は、直接的に市民生活に直結してのイメージがしづらく、一般的な関心を呼び込むことは中々難しい様ですが、行政や議会、民間企業人にとっては重要なテーマとなってきています。要は、人口問題について「少子高齢化」がクローズアップされていた時代から、「人口減少」というテーマへ移行してきたことへの対策に向けて、地域毎に課題認識しようという、全国キャンペーンのようなものかもしれません。具体的には、出生率を上げたり、移住者を増やすための様々な手法が提案されています。

地方創生については、当初、期待されていたほど国からの財政支援が手厚いわけではないことから、自治体によっては否定的な論調も出てきています。どこの地方自治体も財政が厳しい中、否定的な論調者が言わんとすることは分かりますが、国や北海道が様々な情報提供や人材協力をしていただいていることは間違いなく、それらを活かして、自分たちのマチづくりについて考えるステージを有効に活用するかしないかは地域のリーダー達次第だと思います。

その点において西いぶりの動向は、多くの自治体が積極的に活動していますし、地方創生を通じて提案されている様々な構想を、「地方創生」の枠組みだけでなく「定住自立圏」や「広域観光」など、既存の様々な組織や仕組みを活用しようという試みが進んできています。

※ちなみに“全国キャンペーン”という表現は、関係者の方が聞くと怒られるかもしれませんが、課題に取り組むのも取り組まないのもマチ次第という点を強調しての表現ですので、ご理解下さい。。。。

ガチャガチャ募金inアーニス

居住地域が違うこともあって利用頻度は少ないのですが、登別中央ショッピングセンター アーニスさんをウロウロさせていただきました。

おもしろい活動として、1Fには「がちゃがちゃ」を利用した社会福祉協議会100円募金が設置されています。景品は企業・団体のノベルティーグッズ。そのまま消費者に配布されるよりも、企業の社会的責任が加味されていくところは、企業にとっても魅力的な手法かもしれませんね。
    H27アーニスがちゃぽん1   H27アーニスがちゃぽん3 H27アーニスがちゃぽん2
カプセルの中にはノベルティーと一緒に社会福祉協議会Yさん手づくりの、おみくじ入りなところがカワイイです。ちなみに中吉。「周囲の意見をよく聞いて。」と、たしなめられました

その他にもアーニスさんでは、登別アーティスト イン レジデンス<リンク>や、NPO法人おにスポさんのスタジオ<リンク>、無料医療相談・講習会の開催など、改めてみると個性的な活動やサービスが展開されています。商店街のあり方を考える中で、「ショッピングセンター」という形態における将来のあり方も考えていかなくてはなりませんね。
        H27アーニス健康教室

登別市・白老町 ラッピングトラック走ってます!

登別市・白老町観光連絡協議会のご支援を受けて、両市町の運送会社様の想いが実現しました。
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2年越しでしたが、両行政のみならず、若手マチづくり人などにもご協力もいただいたおかげで、ラッピングトラックが北海道を走ることになります。発端は、登別市で運送会社を企業した方が、自身が生まれ育ったマチの魅力を仕事を通じて多くの方に伝えたいとの想いからでした。
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登別は登別温泉を、白老町は国立アイヌ文化博物館(仮称)をPRさせていただいております。

これまで、観光PRに携わる民間企業関係者の多くは土産商店や宿泊業者が中心でした。今回の試みにより、運送業というこれまで直接的には観光に携わらない方々が、マチの魅力について考え・行動する事例が出来たことは、とても有意義なことだと思います。今後は、「観光業」という枠組みを広げることに繋がっていくことも期待されます。
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ちなみに、どちらかのトラックをマチで見かけて写真をSNS投稿してくださった方には先着順でラッピングトラックミニカーをプレゼントいたします!!ぜひご参加していただき、辻までメッセージを下さい!

ソーシャルワーカー

札幌学院大学 人文学部教授の中野英子氏を講師にお招きした「のぼりべつ生活支援者勉強会」を開催しました。
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同勉強会では、分野毎に縦割りで意外と交流の少ない社会福祉・地域活動の方々が“生活支援者”という枠組みの中で集まり、時事に興味関心のあるテーマによる勉強会&交流会を定期的に開催しています。幅広い視野と人脈を創るのに、有意義な場となっています。
        H27生活支援者勉強会3
今回も病院関係者や自治体関係者、障がい・高齢・地域福祉関係者など幅広い方々にご参加いただき、感謝いたします。

実は中野氏は、私が大学生時代に公私ともに大変お世話になり、「ソーシャルワーカー」という仕事を選択する決意を与えてくれた方です。議会議員として社会福祉をライフワークにしているのも、中野氏との出会いがあったからこそです。お会いするのは数年ぶりでしたが、講演をお聴きして今一度、生活支援者としての想いを強めさせていただきました。

明日からも、もっともっと頑張ります!

さて、生活支援者勉強会では、事業所や分野を超えて、より広い人脈と知識を養いたいと活動しています。もし、勉強会で取り上げたいテーマや講師等のご意見がありましたら、同勉強会をぜひともご活用下さい。ご意見等のメッセージをお待ちしております。

防衛関連予算要望

平成28年度の防衛関連予算要望のため、市長と共に千歳、恵庭、札幌の関係施設へ訪問させていただきました。

議長代理としての訪問でしたが、道内の防衛省・自衛隊関連施設や幌別駐屯地との関係性がわかり、勉強にもなりました。
        H27自衛隊要望活動

平成27年度はサンライバスキー場周辺道路確保を目的とした除雪トラック車が防衛関連予算により整備されています。この度は幌別駐屯地の施設部隊の増強などを、市・市議会・登別市幌別駐屯地体制強化期成会よる連盟で要望させていただきました。

幌別駐屯地は施設部隊として海外派遣をつとめる隊員の方も多く、登別市では災害時も含めて「派遣隊員の留守家族支援」協定を締結しています。防衛省と登別市による行政組織による関係性だけでなく、登別市民としての有意義な関係性をより築いていきたいですね。

登別・白老ラッピングトラック披露会

昨年度より企画が進められていた登別・白老PRを目的としたラッピングトラックが完成いたしました。

登別市・白老町観光連絡協議会、登別市・白老町それぞれの運送業者様には大変お世話になり感謝申し上げます。

さて、せっかくですので両市町のラッピングトラック披露会を開催させていただきます。当日のご参加は、どなたでも自由。小学生以下の御来場者には先着50名様限定 ラッピングトラックミニカーのプレゼントがあります!ぜひとも、多くの方々のご来場をお待ちしております!!

日 時:平成27年10月11日(日)10:00
場 所:登別市民プール「らくあ」横 空き地(国道沿い)
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