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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

議案資料の公開

副議長として、議会運営委員会による三重県四日市市・松阪市への視察に同行させていただきました。
       H28松阪市
議会運営委員会とは、その言葉のまま、市議会が組織として活動するにあたり運営上必要な内容を協議・進行する委員会です。定数・報酬や情報公開など、議会改革と呼ばれる活動もこの委員会が担当しています。

今回、両市の視察で私が最も関心を持ったのが、「議案資料のホームページへの公開」です。情報公開度が高いといわれている登別市議会でも、まだ、予算審査資料や各種委員会資料などをホームページで公開していません。議決結果は公開されていますので、例えば「議案第86号 公の施設に係る指定管理者の指定について 」など、議案の名称は公開されていますが、それだけでは何のことかさっぱりわかりません。議会を傍聴してくださいと言われても、議案名だけをみて一般的な市民の方が関心を持つことは無いと思います。

四日市市では、議案資料の公開だけでなく、その資料を読んで市民が「○○といった質問をしてみて欲しい」「こういった問題があると思う」など、議会に直接意見を伝えることが出来るような仕組みもつくられています。

登別市議会には「議会だより編集委員会」という、“情報公開に対する主体的な検討機関(登別市議会委員会条例運用方針)”がありますが、実情は議会だよりの編集作業が中心で、所属議員のほとんどは慣例的に当選期数の少ない議員さんとなっています。

今回視察した両市議会も、もともとは「議会だより編集委員会」と呼ばれた議会だよりの編集作業を中心とした委員会がありましたが、議会改革の過程で発展的に「広報広聴委員会」と名称改正。さらに、実情の活動内容や権限についても見直し、情報公開の主体的な検討機関であることを保障された活動を担うようになっています。その結果、当選期数の少ない方から多い方まで、バランス良い議員構成にもなっているようです。

今後、登別市議会でも情報公開度をより一層高めていくことが不可欠ですので、議案情報を市民に積極的に提供していく仕組みづくりについて、議会内でぜひ協議をさせていただきたく、他議員さんにもご相談してみたいと思います。

登別の人口が5万人を割り込みました

平成27年10月1日を基準日に実施された、国勢調査の速報値が出ました。

当初より予想されていたことですが、総人口が5万人を割り込む結果となりました。
総人口49,656人/男性23,533人/女性26,128人/世帯数21,682世帯
(5年前より総人口1870人減/男性981人減/女性889人減/世帯35世帯減)

登別市も他の地方都市同様に、今後も人口減少期が続くことが予想されています。現状の推移は、おおむね国立社会保障・人口問題研究所の推計通りですが、高齢化率の推移は地区の偏りもありながら予想よりも早い推移で高くなっています。

このことに対して、多くの理解は高齢者「数」が増えているとされがちですが、実際は労働力人口(15歳~65歳)の人口減少が著しいからこそ、予想よりも高い高齢化率を迎えています。また、平成17年比較で平成22年の国勢調査による転出入超過数を調べてみると、定年前後の転出者が多くなってきているのも登別の傾向の一つになっています。また、高齢者単身世帯の増加とともに、これまで増加傾向であった「世帯数」ですら、今回の国勢調査では減少しているのも気になるところです。

      H17H22転出入超過数
定年前後の転出者がなぜ多いのか、十分な分析はしていませんが、都市部へ移転した子の住宅地域へ転居している可能性が考えられます。もしかすると、将来は高齢者も住まない街となり、医療需要・介護需要の低下で病院や福祉施設の数が減ってくる可能性も高くなっています。

いずれにせよ、若者と定年前後の方々へのフォローがなければ、労働力を担う若者、コミュニティ力を担う中高年の人口減少は、今後ますます早くなる可能性があります。高齢者福祉は大変重要な政策であることは変わりませんが、高齢化率が高まれば、それだけ高齢の方による“市民の声”は多く、大きくなります。それ以上に“声を出さない”若者や、今後定年を迎える方々に対して、実情を想像・理解し、真摯に向かい合った政策をどれだけ実行していけるかが、我らがマチの岐路でもあるように感じます。

青葉スケートリンク@登別

青葉スケートリンクに行ってきました。
      H28スケート1     H28スケート4

青葉スケートリンク(登別市桜木町4丁目7番地(桜木団地裏側))は民有地所有者さんのご厚意と、地元小学校、PTA、町内会などにより昭和62年から手作りで続けられています。段々と暖冬になるなかで、ご苦労も多いようですが、地元の方々が毎晩夜中までリンクづくりを行っています。

青葉スケートリンク実行委員会会長さんご挨拶での「いつまで続けられるかはわからないけど、みなさん(子ども達)の思い出をつくりたい」との想いが、ここまで続けられている力となっています。

かつては、住民手作りのスケートリンクが市内、道内にはたくさんあったそうです。今は登別市内ではここだけになってしまいましたが、こんな住宅街のど真ん中で愛されるスケートリンクは、登別の宝ですね。スケートリンク祭は初めて拝見しましたが、小学校低学年の競争はカワイイし、高学年になるに従い予想以上に速くてびっくりします。雰囲気は、冬の運動会。
      H28スケート2    H28スケート3

市内では、学校裏山を利用したスキー場などもあり、北海道ならではの体育学習が独自に行われています。地元っ子にとっては当たり前かもしれませんが、大人たちが意識的にならなければ、未来に繋いでいくことが難しい学習でもあります。

26億円

日本版CCRC(高齢者移住政策)の講演会を拝聴させていただきました。講師には、元総務大臣・元岩手県知事の増田寛也さん。日本全体の人口減少問題を早くからご指摘されていた方です。 
     H2801地方創生フォーラム
特に、ご自身が提言された日本版CCRCについて述べられた、「社会福祉政策ではなく、経済政策としての位置づけで議論を深めるべき」とのご意見は、もっともであると感じます。
     H2801地方創生フォーラム2

さて、2部構成のパネルディスカッションでは、胆振総合振興局局長より、おもしろい試算が示されました。高齢者移住に伴う経済効果です。
①→
都市部の高齢者175万人の内、移住希望者である4割の内、西胆振人口規模に応じた人数を試算した場合、最大1,095 人の移住希望者がいる。それらを夫婦2人世帯と仮定した場合、最大500世帯の移住が見込める。

②→
60代の夫婦二人世帯における厚生年金の標準的な年金額は月額21.8万円で年額=261.6万円。H27年3月に経済産業省が公開した地域の生活コスト「見える化」システムで、西胆振地域での生活コスト試算に基づくと、年間消費額は290~300万円程度が見込まれる。

③→
高齢者の北海道への移住によって、道内に追加的な新たな最終需要額が発生した場合の、道内経済に及ぼす効果を「平成21年延長北海道産業連関表」(北海道開発局)により推計。

●結果
高齢者移住に伴う直接消費額は11億円、経済波及効果は約18億円、お金が域内で循環した場合は最大26億円の経済効果がある。就業誘発人数(雇用者数)は183名、域内循環した場合最大+50名程度が見込める。東京都市部での生活よりも1世帯たあたり200万円近くの余裕が生じることから、これらを消費に回した場合には、さらにその経済効果が32億円を超えてくることになる。
※詳細な条件はかなり省いていますのがご容赦下さい。


現、胆振総合振興局局長は政策通でも知られている方ですが、今回のように官民問わず様々な分析ソフト・システムをご活用した説明をされる場面も多く、とても勉強になります。最近では、胆振地区のキャラクター着ぐるみを作成するのに、官民協働によるクラウドファンディングを仕掛けたりもされており、行政政策からマチづくりまで、分野を問わずご活躍される姿から、ご在任中にぜひ多くことを学びたいと思います。

マチのワカモノ

「新年会」は続きますが、平成28年度成人式も終わり、お正月気分も抜けてきました。

今年の成人は男性320名、女性228名で、全体で昨年比13名減となります。成人を迎えられた皆さんに、心よりお慶び申し上げます。今年のお手伝いはチョコットでしたが、余興をふくめ、楽しく参加をさせていただきました。

成人式と同日日程で、ふぉれすと鉱山では「冬スぺ」と題した、毎年恒例の冬の自然体験イベントが行われていました。例年より、ちょっと雪が少ない印象でしたが、たくさんの子どもが来ていることに嬉しくなります。

      H28冬スぺ1

3日間のイベント中は、冬遊びだけでなく富山大学 金岡省吾教授の御講演や、鉱山スタッフ&ボランティアさんによる演奏会など、多彩な内容が展開されていました。金岡教授からは、CSR、CSVと呼ばれる、企業と地域における相互貢献や共通価値観のあり方などについてのお話しでしたが、時間の都合もあってエッセンスだけのお話しでしたので、次の機会にはぜひともじっくりお聞きしたいと思います。
       H27冬スぺ2

演奏会では、実は普段一緒に活動している若手の仲間が参加をしてくれました。元々は登別に縁もゆかりもなかったはずの「若者」が、いつのまにやらマチの赤ちゃんの前で演奏会をするまでに溶け込んでいる姿は、私の理想とするマチづくりの一つでもあり、心ふるえるものがあります。
      H28成人式
今年成人を迎えた「若者」の方々も、普段は登別ではないところで頑張っている方も多いと思います。ぜひとも登別に帰ってきてほしいところですが、移り住んだのなら、そのマチに溶け込み、たくさんの人と出会って繋がることで、有意義な人生を歩んでほしいと願っています。

2016

新春、皆様におかれましては穏やかなお正月をお迎えになられたことと心よりお慶び申し上げます。

今年は年末年始の天候も良く、商店関係の方々もお客さんの入りが良かったと喜ばれているところが多い印象です。北海道・室蘭市は4日からですが、登別市は明日6日から仕事はじめです。市役所が動き出さないと市内の行事ごとも始まらないことが多く、電話もほとんど鳴りません。
       H27お雑煮
私は障がい者グループホームのお仕事やら、大学院の研究やらでしたが、いつになく充実した年末年始でした。溜めてしまっていた補助金申請に係るお手伝いも、すべて書類整理を終えました!論文も書きました!気になっていたガスレンジもきれいにしました!

もっとダラダラしたかった気もしますが、今年は我が家の双子の子ども達が「もう中学生」。いよいよ親の手を大きく離れてくる時期が近づいています。子ども達が、自分の好きなことを見つけられるような年になればと願っています。