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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

沼田一夫議員ご逝去

同一会派であり、私が市議会議員初当選以降、ずっとご指導をいただいていた沼田一夫市議会議員がご逝去されました。
謹んでお悔やみ申し上げます。

週末においてお通夜・告別式が執り行われ、お別れをさせていただきました。
      H28沼田さん自席
昨年より体調を崩されておりましたが、検査のため入院されるとお伺いしてから、あまりにも急な知らせでした。9期の当選、約30年の議員経験をもって、これまでの議会の歴史や経緯を踏まえたご議論からは、多くのことを学ばさせていただきました。

同一会派として行動を共にさせていただくことも多く、市民に対する議員の在り方について、その立ち振る舞いから多くのご指導をいただきました。行動が先んじやすい私に対して、時には良いブレーキをかけてくれる存在でもあり、想い出を振り返ると感謝しかありません。これからも、多くのご指導と、議会への導きをいただけると思っていただけに、ただただ悔やまれます。

現在開会されている定例議会最終日である平成28年3月15日に、議会を代表して私より「追悼演説」をさせていただく予定になっております。

これまでの数々のご功績と、市議会議員としての長きにわたりご活躍されてきた誇りに敬意をもって、演説をさせていただきます。

JR登別駅・周辺環境整備に向けて議会質問

議会一般質問(議員個々が行政への指摘や、政策提案を行う場)での質問内容が決まりましたので、お知らせいたします。

平成28年3月2日15:30頃に質問予定です。

●通告内容
「JR登別駅を含む登別地区周辺環境の整備について」
(1)インバウンド観光客の増加状況と今後の動向認識及び当市への影響についての見解。

(2)新幹線函館北斗駅開設に伴うJR登別駅利用者等の交流人口拡大に対する見解。

(3)東京オリンピック等のメガスポーツイベント開催、白老町の国立アイヌ博物館(仮称)開設、豪華寝台列車「四季島」発着などを迎えるに向けた動向認識及び政策整備に対する見解。

(4)登別地区住民より提案された「登別地区まちづくり構想の提言」に対する見解。

(5)「ポーターサービス」「手ぶら観光事業」実証実験結果に対する見解。

(6)JR登別駅を含む周辺環境における政策課題の解決を図ることへの見解。


これまで、登別地区連町や商店街など地元の方々による様々な実証実験の結果、JR登別駅・周辺の課題解決に取組む時期にあることは明らかになっています。それらを受けて今後は、全市的な政策課題として取り組む必要性を提案していきたいと考えています。市内に、学校・上下水道など多くの公共インフラの課題がある中で、登別駅問題に先行的に取組むには、市長の政治的決断が不可欠な状況となっています。民間資本を活用しながらも、行政責任として新たな登別観光の方向性を具体的に示していくことを強く求めていきます。

     H28登別駅混雑     H28登別駅混雑2
登別駅の混雑は、観光客のみならず公共交通機関・住民の安全性や利便性確保にも大きな影響が出てきています。

「景観とみどりの条例」が可決成立

「景観とみどりの条例」が可決成立しました。審議にあたって、いくつか質疑をさせていただきました。

その中で、明らかになったのが市内での無電柱化実現に向けた活動です。今後市長が加盟する「無電柱化を推進する市町村長の会」での情報収集を通じて、同条例の定める市民審議会等での意見交換を深めることになります。

無電柱化は多額の自治体費用負担を要することから、現実的には登別市での導入は難しいとされてきました。ところが最近、政権与党を中心に「無電柱化推進法」の制定に向けた意欲が高まってきています。原則、電柱の新設を禁止するようになりますが、同時に無電柱化工事に対する国の積極的支援が期待されます。もしかすると、平成28年度夏頃には国会で提案されるかもしれません。市長は、既に市内の電柱製造販売会社との意見交換も進めているとのことでした。

おそらく実現が期待されるエリアは登別温泉地区が中心になると思われますが、それら以外にも市内各地にある、幅の狭い道路等においての無電柱化が実現すれば、車両と歩行者の接触事故等が軽減できるかもしれません。

今回の条例については、条例制定を目的とした検討市民会議設立から議会提案まで約4年半もの歳月をかけており、行政による進行管理・マネジメントに不十分さがあったと感じています。

特に、庁内審議に予定を大幅に超えた時間を要した理由や、検討市民会議が提案した条例案を受けて策定した行政提案による条例案の変更点等について、改めて丁寧な説明を検討市民会議の方々に行う必要性があると思います。

近年、市民協働の理念に基づき、市民参加型の検討条例案が多くなっています。しかし、条例案の策定・提案責任者の多くは行政であるため、市民提案と異なる条例文が提案されることはよくあります。私は、そのこと自体は当然のことと考えますが、その変更動機が法制上の問題ではなく、(仮に)行政の恣意的判断により本質が変えられるようなことがあってはならないと思います。そうならないようにチェックするのが議会の仕事でもありますが、市民検討の手法を使った場合は、市民の不信感につながらないよう、行政からもより丁寧な中間・事後説明が大切になってくるのではないでしょうか。

乗換1回

登別市議会と白老町議会では、毎年両議会合同勉強会・交流会を開催しています。今年は、白老町議会さん企画により、北海道新幹線開業がもたらす効果等についての講演をお聞きしました。
H28白老町議会講演2      H28白老町議会講演

講師のお一人、日本データサービス㈱の東本さんは、登別市登別地区ご出身です。現在も、登別市役所との連携により、様々な企画調整をしていただいており、一度お会いさせていただきたい方でしたので、大変よい機会をいただきました。

新幹線開業を来月迎えるにあたって、札幌駅までの延伸が北回りであることから「登別にはたいして影響ない」とのご意見をお聞きすることがあります。しかしながら、北回りになったことにより在来線の継続が見込めること、東北圏と北海道との交流速度が速くなることなどから、登別市への経済効果が期待できる要素はいくつかあります。

北回りルートになったことへの失望感が当時はあったそうですが、そのおかげで豪華寝台列車「四季島」など、在来線による高付加サービスが充実してくる可能性は今後も高くなってくると思われます。

ちなみに、北海道新幹線が開業した時に、登別から東京までの移動時間は下記のとおりとなります。

●新幹線
登別→JR在来線新函館北斗駅-(駅併設乗換)-新幹線新函館北斗駅→新幹線東京駅
乗換1回。約6時間30分。
行き始発は8:04登別発で15:04東京着。帰り始発は6:32東京発で13:28登別着。
行き最終は15:57登別発で23:04東京着。帰り最終は15:20東京発で22:27登別着

●飛行機
登別→南千歳→新千歳→羽田→浜松町→東京
乗換4回。約5時間+待ち時間

実乗車時間が飛行機よりも長いので、新幹線移動のメリットを感じづらいかもしれませんが、実際に飛行機利用した場合は空港での待ち時間が1時間程度あったり、民間駐車場での手続きや移動に30分かかったり、羽田空港から目的地までの乗換移動の手間・時間が結構かかります。もし、新幹線内で仕事をするなどの場合は、乗換の少ない新幹線移動も良いかもしれませんね。

伊達消防団員さんへの講演

学生の頃、あんなにソワソワしたバレンタインも、あっさりと過ごすようになりました。娘さん達からは気を使って「ついで」のクッキーをいただきました。春から中学生になります。2人一度に制服を購入するのは大変ですが、楽しみですね。
      H28バレンタイン

さて、先日は伊達消防団員幹部研修の場で「メンタルヘルス」について講演をさせていただきました。内容は、精神科を中心とした病気の実情や、消防団など災害時支援者となる方々が受けやすい心的外傷についての解説などです。自殺対策についても地域のデータ等をお示しさせていただきましたが、意外にも高い数値に驚かれる方が多かったようです。
       H28伊達消防団講演2      H28伊達消防団講演
伊達市を含む西胆振消防組合さんにおいては、職員向け、若手職員向けに続いての研修として、何度もお声掛けをいただき感謝しております。これを機に、地域の自殺予防・心の健康についての意識が高まれば幸いです。

昨年末からは、一部企業にストレスチェック制度が義務付けになり、メンタルヘルスは働く個人や企業に求められる基礎知識となってきました。精神保健福祉や高齢者福祉は、私の基本とする活動分野でもありますので、少しでも多くの方々に地域の実情等を知っていただきたく講演活動をさせていただいております。いつでも、無報酬でお話しをさせていただきますので、ご興味のある方はぜひとも、お声掛けください。

マチ・ヒトを繋ぐヤキソバ

登別商工会議所青年部の例会でお世話になった方々が企画された「日高ラーメンまつり」にお伺いしました。登別からは、”のぼりべつ閻魔やきそば”を提供しましたが、会場一の長蛇の列に鼻高々です。
      H28日高ラーメンまつり

同日には、第50回を迎えた「とまこまいスケートまつり」があり、こちらにも“のぼりべつ閻魔焼きそば”が出店しました。
      H28第50回苫小牧スケートまつり
どちらも、登別市内飲食店の方々のみならず、行政職の方やマチづくり団体の方々が有志で参加。急激な冷え込みの中、コツコツと自主的にも活動されている方々には頭が下がります。

胆振日高管内の他市町同市において、ここまで市民レベルで広く交流出来るようになってきたきっかけは、「北海道新幹線×nittan地域戦略会議」での各種協議や、キャンペーン活動での出会いでした。

”のぼりべつ閻魔焼きそば”も、ただ単に一過性で終えるB級グルメではなく、マチ・ヒト同士が繋がるツールとしての役割も担ってきています。

北海道新幹線開業を控える中、「登別には影響ない」と切り捨てる方もいますが、こういった時事を利活用して、市民行政が行動しているこにとは、敬意を示すべきものと思います。インフラ整備や商業活動に直接的なお金が入るに越したことはありませんが、自治体枠を超えた人材交流や情報共有に、こういった場面をどこまで活かすかは、個々人の姿勢が何よりも大切です。

市民志向の評価

政務活動費を利用して、日本経営協会(東京都渋谷区)での研修に2日間参加させていただきました。

「住民意識調査におけるアンケート設計・分析・活用のあり方」と題した研修です。行政職員向けの研修でしたので、議員の参加は私だけで、ちょっと寂しい気持ちもしましたが、とても参考になる内容でした。当初はアンケートの分析技術を学びたく参加しましたが、もっとも印象的であったのは行政における”マーケティング”への考え方についてです。

社団法人日本マーケティング協会では、日本におけるマーケティングの定義を「企業およびその他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との総合理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」と定めています。その中でも特筆すべきは、「企業および他の組織」を「教育・医療・行政などの機関、団体を含む」とし、行政活動の一つであることを明記している点です。1990年時点で既に、行政におけるマーケティングの重要性が認識されていたのには驚きました。

登別市では、行政評価をする上で例えば、「市民活動研修を○回実施した」「障がい者の相談事業所を○カ所に増やした」といった内容が評価基準になっていることがあります。この観点だと、行政組織において、どれだけの予算が獲得できて、業務提供量を増やすことが出来たかが評価の中心になっており、実際の政策課題の解決度合は意識されていません。つまり、民間の生産企業の立場にかえると「生産者志向」での評価です。ちょうど、高度成長期の「作れば作っただけ売れる時代」の会社業績評価と似ています。

現在は、登別市でもその評価観点を見直そうとしていますが、市民にとっての利益・便益程度を基準に評価する「市民志向」になるは、まだまだ見直しが必要な点もあります。

上記の例でいえば、「市民活動研修を実施したことで、市民活動団体への登録者数が○名増えた(市民の公共的活動量が増えた)」「障がい者の相談支援事業所が増えたことで、○○件相談者が増えた(潜在ニーズをより把握できた)」といった評価を行って、初めて社会志向・市民志向での評価が可能になります。

それらの評価を適切に行うには、数々のアンケートや国勢調査をはじめとする行政調査結果を活用できる技術が、議員にもより求められてきていると私は考えています

また、登別市でインバウンド観光が道内においては先進地とされたのは、当時の関係者達が適切なマーケティングの視点をもって、政策評価や提案をおこなってきた結果でもあります。観光政策分野は特に、今後もますますマーケティングによる政策立案・評価活動が重要になってくるのではないでしょうか。

登別市総合計画第3期基本計画を可決

登別市総合計画第3期基本計画が特別委員会で可決されました。

手続き上、本会議での可決が必要になりますので、正式にはもう少しのお時間をいただくことにはなりますが、実質上は議会承認をさせていただいたことになります。今回の基本計画は、これまで以上に市民検討委員会での議論が丁寧に行われました。総合計画基本計画を議決事項にしている自治体はまだ少ない中、行政・市民・議会それぞれの議論により合意形成が図られた計画となることには、これまで以上に高い価値を感じています。

平成8年に策定された総合計画基本構想ですが、当時の登別市の人口は横ばい・若干の減少傾向でした。そのような中、将来の人口予想を6万~7万人と見込み、経済規模の拡大を望んだ計画が策定されました。

今回の第3期基本構想では、登別市総体の行政計画としては初めて、「将来の人口減少」「経済規模の維持・縮小」を受け入れた計画となりました。前段で行われた登別市地方創生総合計画の策定が、その方針にも影響したと思われます。

わずか、数年前までは人口減少を受けいれた総合計画などは、ありえないとされていました。現在でも、将来の人口減少が明らかにもかかわらず、受益者である住民や議会・首長などの強い意向により、人口増加・経済規模の拡大を夢見る総合計画を策定し続ける自治体もあります。そのような中で、登別市行政は市民参加のもと、勇気ある決断をしたと思います。

ただし、人口減少や経済規模の縮小が、そのまま街の衰退になってはなりません。時代とともに、産業構造も、消費傾向も、生活嗜好も様々変化してきますが、それらに敏感な政策をつづけながら、より成熟した社会を目指していくことが私たちの使命です。

尚、第3期基本計画の可決に伴い、計画遂行にあたっての付帯意見も決議されましたので、ご報告いたします。
    H28第三期基本計画付帯決議

Re:介護

介護人材の掘り起しに向けて、登別市行政と介護現場職員による、再研修プログラムが実施されます。
       H28Re介護
これまで介護の職場で働いた経験のある方が、結婚・出産・進学・転職など、さまざまな理由でいったん介護現場から離れた場合、再度介護現場に戻ろうと思っても、不安で迷ってしてしまいがちです。それらの方々に、法律変更などの研修や、介護現場の再体験などをしていただき、介護職への復帰を支援しようという試みです。
       H28Re介護実施要綱
約半年かけて、行政と民間事業者さん達による話し合いが進められてきました。

主なプログラムは2日間の「座学」と、市内介護施設での2日間の「体験・現場実習」。
その他、希望により就職面接を行うこともできます。


期 間:平成28年2月22日(月)~2月25日(木)
場 所:登別婦人センター、市内介護事業所
申込み締切:2月12日まで

希望者には託児もあります。受講終了後には、登別市長より修了証書も交付されます。福祉関連資格の有無に制限はありませんので、ご興味のある方はぜひご連絡下さい。

お問い合わせ先:
登別市高齢・介護グループ(登別市中央町6丁目11番地 市役所第2庁舎)
電話:0143-85-5720  担当 土門(どもん)、門伝(もんでん)

行政だけ、民間だけで、こういった取組みが行われる例は他にもありますが、行政・民間専門職が各々に役割分担をしながらも、現状の雇用問題を改善しようと共に行動した取組みはめずらしいです。本事業自体にも価値がありますが、行政と民間事業者が互いのコミュニケーションをとる場としても有意義になればと思います。私もお手伝いをさせていただいておりますので、お知り合いの方等をご紹介いただけると幸いです