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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

生活福祉委員会視察@大分

昨日より生活福祉委員会の一員として3日間の行程で大分県大分市、臼杵市、宇佐市へ視察出張しております。視察内容は「生活困窮者自立支援事業」と「自殺予防対策関連事業」です。

大分市は48万弱の人口、民生費(社会福祉関係費)決算額も656億円規模とかなり大きな街です。大分県内の求人者数約2万人の内、大分市内では1万人の求人と、大分県の中枢にありながら、景気変動による失業者も多く出現しやすい地域でもあります。

大きな街ですので、大分県との連携も強く、社会福祉協議会のみならず、民間企業も生活困窮者関連事業を受託できる体制が整っているようでした。

登別市においても、社会福祉協議会が実質的に生活困窮者支援を担っている事業も多くありますが、民間企業による事業は、まったくありません。「生活困窮者」と呼ばれる方の多くは、複合的に生活課題を多く抱えています。また、「高齢者」「障がい者」など、既存の社会福祉サービスのネットにかかることなく、社会から取り残され、生活のしづらさを抱え続けている家庭も少なくありません。

行政が既存的に担ってきた社会福祉サービス内だけでは、取り残されがちな方々が「生活困窮者」です。まずは、子ども達を中心とした学習支援や、食事支援が出来る体制を整えることが出来ないか、官民両面の視点から考察をしていきたいと考えています。


       H28大分駅2      H28大分駅
大分駅が、十数年前に来たときと比べて、かなり立派になっていてびっくりしました。駅ビル含めて昨年度開業したばかりだそうです。以前はものすごく地味な駅として話題もあった駅でしたが、県庁所在地らしい駅になりましたね。

弱く脆い社会

障がい者福祉施設で19名もの方が刺殺されるという痛ましい事件がおきました。お亡くなりになられた方々に心よりお悔み申し上げますとともに、被害により未だ治療中の方々の一刻も早いご回復をご祈念しております。

現時点での報道内容からしか推察できませんが、本事件はいわゆる優生思想に基づくものとも異なるように感じます。本事件が、直接的に社会的な障がい者差別の実態を表すものでもありません。加害者自身が抱える問題が大きな影響を与えていると想像されます。ただし、事件の内容はあまりにも衝撃的で、動揺するとともに、強い憤りを覚えます。

本事件により、社会における障がい者の存在について、誰もが考えることになるのではないでしょうか。

私自身が障がい者福祉に係る活動においてもっとも大切にしているのは、1981年国際障害者年決議において宣言された
「ある社会がその構成員のいくらかの人々をしめ出すような場合、それは弱くもろい社会である」
という言葉です。

「弱く」「もろい」のは社会であることを、多くの方々や次世代に伝えていくことの大切さについて、今一度見つめ直してみたいと思います。

わにわにのおふろin登別

いよいよ今週末に「第39回北海道 子どもの本のつどい登別大会」開催です。
       H28本のつどい表      H28本のつどい裏
先日、実行委員長が市長・教育長へ表敬訪問させていただきました。

7月30日土曜日13:30~は、「わにわにのおふろ」など、わにわにシリーズの著者“小風さち”さんによる講演・サイン会が行われます。「わにわにのおふろ」は、ちょうど私の子ども達世代の絵本で、家で何度も何度も読んでいた懐かしい思い出のつまった絵本です。

参加費両日で1500円。当日、直接会場にお越しいただいても入場できますので、ぜひ多くのご来場をお待ちしております。
       H28本のつどい表敬訪問2      H28本のつどい表敬訪問3
当日は、北海道中学柔道大会や、四五都市連絡協議会小学生スポーツ交流事業など、全国・全道から多くの人が集まる日となりそうです。

幌別駐屯地@登別市民憲章

自衛隊幌別駐屯地の創隊記念行事に出席しました。記念行事と併せて毎年、施設内が市民開放されています。
       H28創隊記念
訓練展示も行われましたが、今年はヘリコプターまで飛ばして、市民方々にご披露されていました。ヘリから数名が同時にリペリング降下をする様は生まれて初めて拝見しました。すごい技術ですね。
      H28創隊記念2

さて、記念行事とは言えども大きな目的の一つには、行事を通じて地域奉仕を行い、地域との結びつきを強めることがあります。その点において本行事は、毎年多くの市民が来場しており、実際に見て触れていただける貴重な機会にもなっています。

私も施設内を見学させていただいていると、廊下に登別市民憲章が掲示してありました。こんな小さな姿勢の積み重ねが、地域とのつながりを強めてきたのかもしれませんね。
      H28創隊記念3
1954年に開設されて以来、63周年を迎える幌別駐屯地は、これからも国防はもちろん、登別市発展や市民の安心安全な生活にも貢献し続けていただけることに感謝いたします。

わくわく広場2016からの~~!

天気に振り回された「わくわく広場2016」も、昨日テントの撤収を行い無事に終了いたしました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございます。相変わらずのローカル感と、子どもからご高齢の方まで、各々が勝手に楽しんでいる雰囲気が私は好きです。
      H28わくわく広場      H28わくわく広場2
今年も色々な発見や出会いがあり、様々勉強させていただけました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。

     H28らんとも
ちなみに、認知症の理解を広めるキャンペーンマラソン「RUN伴」、今年も北海道から沖縄まで走っています。登別は過ぎましたが、どこかでみかけたら応援してくださいね。

さて、せっかくなのでいくつかのイベントチラシをご紹介いたします。
今週末は、自衛隊幌別駐屯地にて「創立63周年記念行事」、のぼりべつ酪農館での「牛乳まつり」、鉄南ふれあいセンターでの「ふれあいフェスティバル」、ふぉれすと鉱山での登別室蘭青年会議所による「ドリームキャンプ」。
        H28自衛隊創立記念行事     H29牛乳まつり     H28ドリームキャンプ
次週は「子どもの本のつどい 北海道大会」。
※こちらは、参加チケット販売しています。興味のある方はぜひご連絡下さい!(当日券もありますよ)
      H28子どもの本のつどい
その次は、川上公園での「第4回のぼりべつ夏まつり」
※こちらもチケット販売中です!たくさんあります!
       H28のぼりべつ夏まつり
お盆をあけての「第29回グリーンピアサマーフェスティバル」
       H28グリーピアフェス
準備に運営にと、みなさん大変ですが、市民方々の楽しみの場になるのが何よりですね。こういったイベントをお手伝いしていると、様々な出会いはもちろん、公共施設の課題を見つけたり、マチづくりへの素直なご意見を多くいただくことが出来ます。つまりは、私たち議員にとっては貴重な気づきの場なのです。(後で写真をみると、結構楽しんで終わってる気もしますが、、、、)

そうそう、、、「イベント」ではありませんが、今月末の7月31日には登別市長・登別市議会議員補欠選挙の立候補受け付けがあります。これも忘れないでくださいね。

18歳投票率51.17%

今月の「辻ひろしとみんなの語り場」も無事に終わりました。

今月は、「若者の政治参加について」をテーマに語り合い。先週末に終えた参議院議員選挙は、18歳選挙権引下げ後、初の全国選挙として注目されました。

総務省からは、18・19歳と全体の投票率速報値が発表されています。それをみると、18歳の投票率は51.17%、19歳の投票率は39.66%、18・19歳を合わせた10代の投票率は45.45%となっています。今回の速報は18・19歳だけで、まだ他世代の世代別投票率が出ていないため、2013年の前回の参院選の世代別投票率と比較したグラフを作成しました。

18歳の投票率は40代なみ、19歳の投票率は20代の投票率を超え、10代の投票率は30代の投票率超えという結果になりました。
       2016参議投票率速報
私の感想としては、予想以上に高い投票率であったと思っています。当初は、18・19歳の投票率が平均を上回らない限り全体の投票率は下がらざるを得ないと予想していただけに、投票「率」を低下させることなく、投票者「数」を増やしたことは、評価できるのではないでしょうか。

特に、18歳の投票率が高かった背景には、高校等で選挙教育が実施された効果もあるのではないかと想像されます。戦後、若者の投票率が一定程度確保されていた背景には、大学の進学率が高まるに従い、大学での政治的教養を育む教育の効果があったといわれています。

その後、大学内での政治論争が激しくなったり、、政治へのネガティブな印象が強まったこともあり、高等教育機関として政治に係る教育は積極的に行われなくなりました。

今回の選挙結果を受けて、今後、高校での選挙教育が果たす役割の高さも見えてきたのではないでしょうか。

みんなの語り場@若者の政治参加

2016参議院議員選挙が終わりました。憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席が、自公を中心に確保されたことになります。

私自身は、憲法改正の是非を述べるだけの調査と判断がまだ出来ていませんが、国民投票の基で、憲法について政治家・国民が議論を深めていくことについては必要と考えています。

今回の選挙における一連の議論をきいていると、保守と革新、右派と左派、思想の違いが政策にどのように表れ、国民に捉えられたのか興味が湧いてきます。国会においては「政党」、地方自治体においては「会派」が一定の共通思想に基づく調整力をもった組織と言われていますが、この“一定の共通思想”の曖昧さが近年強まってきており、現政党の存在意義をあやふやにしてきているようにも感じます。研究者はどのように分析されているのか、今後勉強してみようと思います。

さて、今週の水曜日7月13日18:30~は毎月恒例の「辻ひろし と みんなの語り場」です。今回は、今月末の7月31日に立候補受け付けが予定されている市議会議員補欠選挙立候補予定者である「みやたけ祥子」さんをゲストにお呼びして、これまでの活動や今後の想いについてお聞きします。

私からも冒頭(18歳選挙権・若手立候補者の傾向からみる)「若者の政治参加」をテーマに、お話しをさせていただきたいと考えています。
       語り場ビラ

ぜひご来場ください!

道具となる制度

札幌市基幹相談支援センター センター長 大久保薫氏による「障害者総合支援法の見直しとこれから」についての講演を拝聴してきました。
       H28北精社協

障害者総合支援法が平成25年に施行された際、3年後の見直しが条件付けされていたことから、主に障がい者就労や生活援助等の分野で多くの制度が改正・新設されました。そのほとんどが平成30年に施行されますので、その際に市民生活や事業者が混乱しないような準備が必要となります。

この障害者総合支援法が改正された平成28年6月1日閉会の通常国会では、社会福祉に関する法律が10以上改正されています。とっても「地味」ですので、市民の関心は薄いと思われますが、意外と身近に関わる内容も多いようです。

例えば、、、
子ども・子育て支援法改正→企業主導型保育施設を新設(登別温泉街での人材確保対策に活用できないかな?)
地域再生法改正→高齢者の地方移住を制度化(高齢者移住政策に本気ならば、活用していくべき?)
児童福祉法改正→児童相談所の体制強化(東胆振地域との機能分化ができないかな?)
確定拠出年金法改正→対象に専業主婦や公務員等を含める(主婦の就労意欲が高まれば新たな人材資源になる?)
消費者契約法・特定商取引法改正→悪徳商法の取り締まり強化(消費者協会の活動がより「公的」役割に?)
自殺対策基本法改正→自殺対策の計画策定を自治体に義務化(現状の正確な把握や、官民協働の検討組織が必要?)
発達障害者支援法改正→都道府県に発達障害者支援地域協議会を新設(登別につなげる人脈が必要?)
成年後見制度利用促進法改正→現行制度の見直し(改正により、より使いやすくなったが、行政による監督機能はどうなってくるのか?)

そのすべてが、地方主権を強めた法改正となっていますが、その分、制度をどこまで活かせるかも地方自治体に委ねられています。そうは言っても実際は、行政職員の数は減り、職務は増えてきているわけですから、今のままでは制度を活かすことは難しいのが現状です。特に社会福祉分野においては、どれだけ民間の専門性や資本・人材を活用しながら政策作りに取り組めるかがカギだと私は考えています。

議会の場では、「こんな制度が出来ているから、やらなきゃだめだ」「こんな新しい制度が出来たが、どのように運用していくのか」などの議論が多く出ます。しかし、その際に気を付けなければならないのは、そもそも登別市において「必要」とされるものは何か、解決しなければならない「課題」は何かを明確にした上で、制度を「道具」として活用する思考になっているかです。

議員さんも、職員さんも、日頃「制度」に触れながらの仕事をしていると、ついつい、制度の枠組みから運用方法を捉えてしまいがちです。

制度とは、あくまでも「課題を解決し、必要を満たすための手段となる道具である」ことを、意識しなければならないと感じた研修でした。

登別伊達時代村@時代劇撮影処

議会議員さんの発案により、「登別伊達時代村」さんへ市議会として視察訪問させていただきました。
    
身近すぎて、あらためて視察目線で伺ったのは初めてです。今回は特に、実際に撮影にも使用できるスタジオ“時代劇撮影処”を拝見しました。芸能部長さんが、これまでの経験と研究を重ねて自前で開設したスタジオ。テーマパークとしての観光客利用から、さらに一歩進んだ展開が期待されますし、私たち地元住民も市内外に利活用を発信していきたい資源です。
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バブル経済期の地方テーマパークブームにのって開設された登別伊達時代村。その後の不況で、いったんは営業を停止するも、当時の役者リーダーが社長となり、必死に職員一丸となった再起を図ってこられました。現在は、国外観光客の来場が増えたことにより、来場者数もV字回復。

時に、「インバウンドブームでたまたま良くなったんでしょ?」と揶揄されるご意見もありますが、実際に現地をみればそうではないことが良く解ります。海外顧客獲得に向けた営業活動に尽力されてきたことはもちろんですが、多くのテーマパークが閉演に追い込まれてきた事例を研究し、「1地域振興につながっていない」「2需要を無視している」「3進化していない」といった共通課題に対して、一つ一つ丁寧に改善をされてきました。

地域振興の点でいえば、パーク内のテナントをはじめ営繕など、ほとんどを地元事業者への発注。さらに人気となっている、修学旅行生などを主な対象とした「寺小屋」も、講師の方々は地元で長く教育活動や文化活動に携わってこられた方々です。
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この「寺小屋~ものづくり工房~」。児童生徒が着物に着替えて授業を受け、格言の意味や、「傘かしげ」など古くから伝わる思いやりの所作などを習います。さらに、「魚拓」「ぞうりづくり」「和紙工芸」「墨絵」などの体験学習メニューも豊富ですが、それらすべてが地元の文化活動とリンクしています。

最近では、「アクティブシニア」による雇用政策が注目されていますが、登別伊達時代村さんでは先んじて、地元人材資源を活用した企業活動を実践されてきていることになります。
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その他にも、数か国語での名物司会やチャンバラ体験、海外観光客の嗜好を調査した上での独自飲食メニュー開発など、多くの自律的取組みの積み重ねを感じます。テーマーパーク再生と進化について、他の地方部テーマパークにとってモデルとなる事業所です。ぜひご来場いただき、楽しんでいただきたいのはもちろんですが、全国の観光事業者・行政方々に視察にも訪れていただきたくお勧めいたします。