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市民志向の評価

政務活動費を利用して、日本経営協会(東京都渋谷区)での研修に2日間参加させていただきました。

「住民意識調査におけるアンケート設計・分析・活用のあり方」と題した研修です。行政職員向けの研修でしたので、議員の参加は私だけで、ちょっと寂しい気持ちもしましたが、とても参考になる内容でした。当初はアンケートの分析技術を学びたく参加しましたが、もっとも印象的であったのは行政における”マーケティング”への考え方についてです。

社団法人日本マーケティング協会では、日本におけるマーケティングの定義を「企業およびその他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との総合理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」と定めています。その中でも特筆すべきは、「企業および他の組織」を「教育・医療・行政などの機関、団体を含む」とし、行政活動の一つであることを明記している点です。1990年時点で既に、行政におけるマーケティングの重要性が認識されていたのには驚きました。

登別市では、行政評価をする上で例えば、「市民活動研修を○回実施した」「障がい者の相談事業所を○カ所に増やした」といった内容が評価基準になっていることがあります。この観点だと、行政組織において、どれだけの予算が獲得できて、業務提供量を増やすことが出来たかが評価の中心になっており、実際の政策課題の解決度合は意識されていません。つまり、民間の生産企業の立場にかえると「生産者志向」での評価です。ちょうど、高度成長期の「作れば作っただけ売れる時代」の会社業績評価と似ています。

現在は、登別市でもその評価観点を見直そうとしていますが、市民にとっての利益・便益程度を基準に評価する「市民志向」になるは、まだまだ見直しが必要な点もあります。

上記の例でいえば、「市民活動研修を実施したことで、市民活動団体への登録者数が○名増えた(市民の公共的活動量が増えた)」「障がい者の相談支援事業所が増えたことで、○○件相談者が増えた(潜在ニーズをより把握できた)」といった評価を行って、初めて社会志向・市民志向での評価が可能になります。

それらの評価を適切に行うには、数々のアンケートや国勢調査をはじめとする行政調査結果を活用できる技術が、議員にもより求められてきていると私は考えています

また、登別市でインバウンド観光が道内においては先進地とされたのは、当時の関係者達が適切なマーケティングの視点をもって、政策評価や提案をおこなってきた結果でもあります。観光政策分野は特に、今後もますますマーケティングによる政策立案・評価活動が重要になってくるのではないでしょうか。

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辻󠄀ひろし

Author:辻󠄀ひろし
辻 弘之 (つじ ひろし)
2007年・26歳で登別市議会議員初当選。市議2期を経て、2012年末の登別選挙区北海道議会議員選挙に立候補するも惜敗。2015年、歴代最多得票にて市議3期に当選。

現 職:
医療法人社団千寿会法人本部、障がい者グループホーム アザリア・カワセミ・ヤマセミ勤務。北海道大学公共政策大学院卒。

資格:社会福祉士・精神保健福祉士・介護支援専門員・社会教育主事など

所属:(社)登別室蘭青年会議所/登別商工会議所青年部/全国若手市議会議員の会/北海道自治体学会/グリーンシード21/登別青年会/日本社会福祉士協会/登別ケアマネ連絡会/登別自衛隊協力会など

家族:妻・長女・次女(中学校1年生 双子)

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