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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

議会事務職員提案規程

全道初の規定が登別市議会で制定されました。全道報道もされたこともあり、道内各地からお問い合わせを受けています。本規定は、議会事務職職員の持つ、行政事務に対する専門性を議会運営に活かす仕組みとして立案しました。

実は、地方自治研究者からの評判はあまり良くありません。その概要的な理由には、議会事務局職員を執行部から切り離して、議会専従・専門職員化にするよう目指すべきとの議論が十数年続いていることが背景にあります。

そのような目標がある中において、本規定は「甘い」とのご評価をされているだと思います。あるいは、議会事務局職員の「行政事務」に対する専門性を活かしたいとの考えに疑義があるのかもしれません。

確かに、本来は「行政事務の専門性」ではなく、「議会事務の専門性」を発揮していただくように目指していくべきことだとは思いますが、現状においては数年で市執行部職員として入れ替わる事務職職員さんの能力や技術を活かしていくことを優先して考えた結果、本規定の制定に至りました。
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議員と事務局職員の関係性はそれぞれの議会によって温度差がありますが、その多くは、議員の”補助”や”補佐”的立場との意識が強い中で運営されているのが実情です。

私がめざす議会運営は、議会事務職員と議員それぞれが、それぞれの立場や専門性を発揮し、議会組織全体の機能を強化していくことにあります。

つまり、議員の欠けているところを補足する立場ではなく、議会組織のステークホルダーに事務局職員もいるとの意識関係を築いていきたいと考えています。

地方議会の存在意義がとわれる現代のおいて、住民福祉の向上に対する”想い”だけでは議会の価値は高まりません。あくまでも成果主義にこだわってこそ、議会価値は見出されます。

そのためには、議員による政治思考や知識経験だけではなく、行政事務のプロ集団である事務局職員の専門性が加わっていくことが不可欠です。

既定の目的には「市議会議員との協働による議会運営を実現することで、市議会全体の政策形成能力を向上する」との条文があります。この“協働”という言葉にこそ、本規定の意義が込められています。

本規定そのものがこれから実務的な成果をどこまで出せるかは未知数です。しかしながら、議員も事務局職員も互いに、「補助」から「協働」へと意識改革する第一歩となることを目指しています。

↓登別市議会議会事務局職員提案規程本文

登別市議会議会事務局職員提案規程

(目的)
第1条 この規程は、登別市議会基本条例第16条に基づき、本市議会における政策立案、議会運営の改善に関して、議会事務局職員の創意工夫と課題認識による提案を促進し、市議会議員との協働による議会運営を実現することで、市議会全体の政策形成能力を向上し、もって市民福祉の向上を図ることを目指す。

(提案事項の要件)
第2条 提案は、提案者の創意または研究による課題解決思考に基づくもので、次の各号のいずれかに該当するものでなければならない。
(1)議会運営並びに関係事務の効率性(能率)向上に関すること
(2)市民の理解並びに議会参画向上に関すること
(3)経費に関すること
(4)議会機能の向上に関すること
(5)その他、市議会全体の価値向上に関すること

(提案者の資格)
第3条 議会事務局に所属する地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員及び同法第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員(以下「職員」という。)は、単独又は共同で前条の提案をすることができる。

(提案の時期及び方法)
第4条 提案は随時行うことができる。
2 前項の提案をするときは、職員提案書(別記様式第1号)に必要事項を記入し、参考資料がある場合はこれを添えて、議長に提出しなければならない。
3 前項の規定による職員提案書の提出については、電子情報処理組織を利用して行うことができる。

(提案の受理及び審査)
第5条 議長は、提案を受けた場合は、速やかにその内容を検討し、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、その提案を受理しなければならない。
(1)職員の個人的な不満、苦情や要望等で議会並びに公共全体の課題認識に基づかないもの。
(2)既に議会内で協議された事項又は内容が著しく類似しているもの
(3)提案内容が既存の制度、運用等で十分に対応されているもの
(4)その他、提案として取り扱うことが本規程の目的にふさわしくないもの。
2 前項各号のいずれかに該当することにより提案を受理しない場合は、速やかに提案不受理通知書(別記様式第2号)により、提案者に通知しなければならない。

(提案の協議)
第6条 提案の内容の協議方法は議会運営委員会において決定する。
2 前項に決定した方法により提案内容を協議し、必要と認めるときは関係職員の出席を求め、その意見又は説明を聴くことができる。

(公表)
第7条 議長は提案に対する協議結果を公表するものとする。

(職員の役割)
第8条 職員は,市議会議員との協同による議会運営を行う責務を負った公務員として、提案制度の積極的な活用に努めるものとする。
2 議会事務局長は、所属職員の育成、指導及び管理監督を行うことによって、提案制度の積極的な支援及び推進を図らなければならない。

(権利の帰属)
第9条 提案に関する全ての権利は登別市議会に帰属する。

(その他)
第 10 条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は議長が別に定める

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