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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

議長就任

登別市議会議長に当選いたしました。

議長は市議会議員の互選(全議員が被選挙人であり、投票者)で選ばれます。そのため多くの場合は議長就任者がなぜ選ばれたのかは市民に伝わりづらい仕組みとなっています。そこで、登別市議会では議長にならんとするものが公約を発表してから選挙を行う、実質的な立候補制を導入しています。

私の公約キーワードは「多様性ある議会の実現」「議論する議会」「議員の見える化」「議員定数の適正化」。

議会中継をご覧いただいた方も多く、様々感想をいただき、嬉しく感じております。現職議員向けの演説のため言葉が少し専門的かもしれませんが、公約全文を下記に掲載いたしますので、市議会HP録画中継と併せてご覧いただければ幸いです。

議長2期就任は私自身予想していなかったことですが、私の信条の一つである「他利の追求」「嫌われても信頼される仕事」を念頭において誠心誠意つとめてまいりますので、引き続き皆様のご協力をお願い申し上げます。

所信の全文は↓続きを読むをクリック

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登別市議会 議長選挙の立候補に際し、議会基本条例の規定に基づき、私の公約となる所信を述べさせていただきます。

まず、先の2年間において議長を務めさせていただく中で、これまでの議会改革の取組を整理するとともに、改めて課題解決型の議会改善に着手することができましたのは、これまでの歴代議長をはじめとする議員皆様が、議員個々の価値観に寛容で、実務的な組織風土が培われていたおかげであり、改めて感謝を申し上げます。特に多様性のある議会をコンセプトに様々な議論を深めていただけたことで、早稲田大学マニフェスト研究所による議会改革度ランキング全国1位の成果につながったことは、多くの議員のみならず、住民にとってもマチに対する大きな自信になったのではないかと考えています。

一方で、私たち議会人が忘れてはならないのが、議会改革度の評価はあくまでも議会のしくみ・システムに対するものであり、それらのシステムを十分に使いこなし、結果の見える活動を積み重ねることで、住民に「ふだんの暮らしの幸せ」を届けることが出来るかは、議員個々の能力およびそれら総体としての議会力にかかっています。特に、今期改選においては無投票になったことで、議員力・議会力に対する住民からの評価には相当厳しい目が向けられようとしています。

そこで私は、今期において「多様性ある議会」の実現にむけたコンセプトを継続するとともに、「議論する議会」を軸とした議会力の向上を求めてまいります。すでに活発な議論を行うためのシステムは整っているものの、ここ数年において議員間討議や付帯決議は行われておらず、質問時おいては執行部に対する「要望」ともとれる発言が多くなってきており、議案修正や反問権が行使されることもなくなりました。また、委員会時においては休憩中協議が常態化しており、全員協議会はいまだ開催実績がありません。これらの状況を改めるために、システムを理解し活用できているかを私たち自身がチェックし、市民に公開する体制構築の検討を求めます。

具体的には会議開催状況、質疑・質問・討論・討議等の発言や活動状況を記録し、住民が私たち議員の活動内容を知り評価できる仕組みの構築を目指します。さらには、議論する議員の「見える化」を目指し、活動状況の記録を議会ホームページで公開したり、議員紹介ページにおいては、動画配信や選挙公報掲載等を導入すべくご検討を願います。また、個々の課題認識に基づく一般質問は政策議論の入り口ともいえる大切な場です。この一般質問の機能強化を目指すため、一般質問に対する傍聴者意見と他議員意見を聴取する機会の創設、一般質問で行われた争点提起に対して各委員会で継続議論の必要性をご協議していただく場を設けることで、議会全体で政策議論の芽を育てる取組を目指します。

次に、今期選挙が無投票であったことで、住民から議員定数の適正化についてご意見をいただいていることは、ご周知のことと存じます。地方自治の根幹をなす議会議員のなり手不足は、もはや登別市議会だけの問題ではなく社会問題といえる状況にきています。つまりは、議会内だけにその原因や課題を求めても解決し得ない問題であり、社会的な取組が必要な時代に来ていると私は考えています。そこで定数適正化にむけては、結論ありきではなく、議員自身がそれぞれの考えを明示した議論を速やかに行い、まずは議会としての方針を年度内に示すことを目指してまいります。そのうえで、私たちが出した方針に対して住民皆さまからご評価をいただき、最終的な結論は住民とともに示すことで、社会的課題の解決に向けた道筋としてまいります。

その後、2年目以降に適正な定数に応じた組織体制の再構築を議論し、以降は報酬の適切性、なり手育成に向けた取組などの議論へと計画的につなげていくことで、その過程を通じて地域社会全体で課題共有できるよう住民に促していくことが大切です。特に報酬については、先般の統一地方選挙における道内無投票市を比較した場合、定数と報酬の相関関係はみられないことから、定数の議論とは切り離し、組織体制・活動内容に応じた検討と提示が住民理解につながるものと考えております。

最後に私の議員としての活動姿勢について申し述べさせていただきます。改めて申し述べる必要があるのかはわかりませんが、私は特定の政党に所属しておりません。特に、市議会議員としてはただの一度も特定の政党政策の周知や思想信条をもって議論をしたこともありません。福祉からのマチづくりをバックグラウンドに活動を続け、このマチで弱き立場に立たされている方に光をあて、住民と一緒に地域の課題解決にむけて行動することだけが、私が議会議員を務める理由です。初当選時から、困難であろうとも、ご批判を受けようとも、誰かのためであることをすべてに優先して発言し行動してまいりました。

もちろん、若くしての議員活動においては、多くの失敗や失礼もあり、数えきれない反省を重ねてまいりましたが、時の活動においては純粋で、極めてリベラルな政策思考をもつ議員であり続けたいと今も精進を続けております。私は性別、年齢、出身や所属組織などから人を分類し、ラベリングすることなく、一人ひとりの人間がもつ内面的な多様性を包摂した議論ができる議会を目指しています。どうか、本議長選挙においては私のこれまでの活動姿勢からご判断いただき、一人の人間としての私にご信託を賜りますようお願い申し上げます。

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