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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

村上智彦医師講演

先日参加した、村上智彦医師講演の内容を簡単に掲載します。

    


村上医師は現在、「夕張希望の杜」理事長を務めています。旧夕張市立病院が財政破綻に伴い公設民営化され、夕張医療センターに名称変更、「夕張希望の杜」が指定管理者となっています。

村上医師は夕張市に「街づくりに来た」と言い切るだけに、地域医療の再編だけでなく、街全体の活性化を目指されています。

社会福祉の向上は街づくりからと考え、議員を目指した私にとって、村上医師の講演は強く感化されるものでした。


村上医師は健康増進による医療費削減を実践しており、道内の旧瀬棚町(現せたな町)町唯一の診療所の所長として、肺炎球菌ワクチンを接種する際の公費補助を全国で初めて導入。保健師と一緒に町内を回り、予防医療の大切さを説く「健康講話」などの活動を推進。これにより、同町の1人当たりの老人医療費を全国一位から半減させました。その試みは「瀬棚方式」と呼ばれています。

公営病院の課題と将来についてが主な内容です。
<北海道医療の課題>
・病院や医療はあってあたりまえの意識が強い。
・在宅医療が安定していない、病院や施設に親を「預ける」意識が強い。
・地域の魅力を理解せず、課題が出てきた時は外部から人を呼ぼうとする。
・外の意見を受け入れ学ぼうとしない。視野が狭い。
・交付金依存体質。自主性・アイディアに欠ける。
・医療費が高く、医療にまるなげ。


(と、かなり刺激的な提示ですが)
これらの課題に対するには「保健・医療・福祉・教育」の充実を図る必要がある。

<医療費削減には街づくり、健康づくり>
・保健事業をきっかけにして住民の健康意識を高める
・保健師を中心に各種健康事業・サービスを創作
・高齢者を地域の財産と考え、雇用をつくり、高齢者自身にも参加を
・理想論をたてるのではなく、あたりまえのことにもう一度取り組む

「街にやりがい、生きがいがなければ健康はつくられない」

病院や医療は、公的に、あるいは専門的に「与えられるもの」ではなく、住民が自分の健康に自分で責任を持つ意識を高めていくことが必要と、強く訴えいます。

「長寿者に長寿の秘訣について伺うと、“運動”や“カロリーコントロール”“口腔ケア”などがあげられるが、「病院を受診すること」と話す人はいない。」

<病院の将来について>
医師が病気を探し治療するだけでなく、チームによる予防医療・健康づくりを推進する必要がある。


高齢者の増加とともに、国も様々な医療費削減を(暗に)目的とした政策を出してきています。登別市でも「予防医療」や「介護予防」を軸とした各種事業が始まっていますが、高齢の方だけでなく、すべての市民が健康意識を高めていく必要性を学ぶことができました。

講演前の雑談の中で、地域医療の現状や裏話などをお聞きでき、学びの多い講演会でした。

<最後に>
「今は“このままだと夕張みたいになる”と言われているが、将来は“こうすれば夕張みたいになれる”と言われるようになる」と、強い決意で締めくくられました。





<まったくの余談ですが・・・>
夕張市には「夕張メロンソフト 特盛 800円」なるものがあり、メロン半切にソフトクリームがたっぷりのっているそうです。食べねばなりません!

加えて、「カレーそば」がB級グルメ代表だそうです。食べねばなりません!

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