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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

議員定数と報酬の根拠

明治大学政治経済学部・公共政策大学院 廣瀬和彦講師によるご講演メモをまとめました。もし、さらに詳細な内容や資料をご希望の方はご連絡ください。

●議員定数について

そもそも地方自治法において、人口比率により議員定数・法定上限数が定められていたのか?→住民の意見要望を議会において議論し、決定する機関であり、住民の声を反映するにあたり、住民数が多いほど代弁者が多く必要となるから。

 議員定数と報酬は原則的には、別物に考えるべきである。定数を減らしたから報酬を増やすとかの議論は関係ない。報酬は質と量によって決められるべき。定数は住民の声を反映できる人数かを考える。 
 
 ただし、議会費と全体の予算割合を考えた場合に限り、定数・報酬を関連付けて検討する必要がある。年々、一般歳出内の議会費割が下がっているが、議会費を一定程度削減後はそれ以上の削減を避け、固定化するねらいをもって、定数と報酬を同時に検討する必要もあるだろう。

●定数を考えるにあたっての要件
会議体として議会の能率的運営化ができるか。 
多数の住民が推す優れた人材が選出されているか。
地方公共団体という組織全体との均衡が保たれているか。

●留意点
 歳出に占める議会費の割合。議会は本当に金食い虫なのか? 
 監視機能と政策立案機能にどのような影響があるのか?
 面積及び人口にかかる多様な住民意見の議会への反映可否。

歳出合計に対する議会費の割合は、全国平均でH21には0.58%でしかない。議会に役割を求める声が大きいが、議会費は年々減額されている。最低での現状維持から増額を検討しなければならない。むしろ監視機能を強化して、議会費以外の歳出削減効果を得るほうが行政経営においては効率・効果的ではないか。


●議員定数の基準(提案)

※常任委員会数方式

委員会毎に適正・必要な人数とする。一般的には1委員会7~8人(根拠はないが)が適当ではないか。委員長を除いて偶数は適切ではない。

※人口1万人に1人方式

 静岡県沼津市において住民請求で提案された。1万人に定めた明確な根拠はないが、語呂合わせが良いからだろうか?大都市の理論的根拠にはなりやすいだろうが、人口の少ない地方においては、適応は難しい。現在は人口約5500人に1人が全国平均。

※住民自治協議会方式または小学校区方式

 住民自治協議会を採用している街において、地区協議会ごとに1人と考える。地区協議会毎にある程度のコミュニティーが形成されており、コミュニティーの意見を代表として議会に届ける責務が解りやすいのではないか。
 または、小学校区ごとに1人と考える。小学校区の区割りは、ある程度の地域性やコミュニティーを考慮して行われており、住民の代弁機能を果たしやすいのではないか。


●議員報酬について

 報酬とは一定の役務の給付の対価=働いたら働いた分だけ支払われるもの。例:勤務日数等に応じたもの。さらに、給与的性質も併せ持った特殊なものが議員報酬。
議員の専従化が進んでおり、全国平均3割強が専従議員であるにも関わらず、議員報酬だけで生活できるだけの保障が行われていない。議員の年齢階層をみると、40歳以下は6.7%、50歳以上が70%以上。若い世代が家族を養って議会活動ができる状況にはない。

●議員報酬算定の基準(提案)

※首長の給与額を基準とする

 首長も議員も同様に公選で選任された特別職。財政事情や住民所得水準、一般職員との比較等の検証が首長報酬決定時に考慮されつくしており、報酬の基準額としての根拠性が高い。

※執行部職員の給与を基準とする

 都道府県議会議員の報酬は都道府県部長程度に。市町村レベルでは課長程度の給与を基準にすることもよいのではないか。

※市政への貢献度を把握し定める

 最もよい考え方だが、貢献度の数値化が難しい。

※国会議員歳費を基準とする

 同じ議員として、国会議員の歳費を基準する。衆議院の公務開催日数に対する市議会平均は4割程度。国会法39条で一般的な国家公務員の最高級の給与より高い額が国会議員の歳費とされている。

※日当制とする

 矢祭町での日当制導入時には、議員は常勤職員よりも働いていないのだから、4割程度で良いと考えた。一方で、1日3万円もする仕事とはなにか?との批判が住民から出てきている。公務以外の仕事は議員活動ではないと言い切ってよいのかが疑問。

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