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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

不明児童

室蘭児童相談所への視察研修を企画し、訪問してきました。

同相談所へは病院ソーシャルワーカー時代に何度かお邪魔したことがありますが、改めて当地区の児童虐待の傾向について詳しく教えていただくことが出来ました。

いくつかの気づきとしては・・・
●児童相談所受理の虐待相談件数が微減しているが、おそらく市町村の虐待相談窓口機能が安定化してきているからではないか。

●DV家庭の増加により両親等の暴力行為を目撃させる「心理的虐待」が増加傾向にある。DV対策と児童福祉ケアのつながりが薄い。

●「児童」支援が対象であり、その加害者たる保護者へのケア・支援機能は児童相談所で十分には担えない。

●未然防止・早期発見への取り組みも児童相談所で担うことはできない実状がある。母子保健等の場におけるケアが効果的であり、市町村に期待される役割ではないか。

etc...具体的な課題もいくつか見つかりました。次回は障がい者虐待や、DVについても支援を実施している機関への視察研修を企画してみようと思います。


さて最近、所在不明児童・生徒が1191名とのニュースがありました。要因としては、夜逃げや、DVにより母親と避難しているなどの理由の他、ネグレクトや監禁などによる虐待事例も相当数予想されています。

「児童虐待」の言葉を聞いた多くの方々は、刑事事件になって報道されるような重篤な事例を想像されます。しかしながら、心理的虐待や、ネグレクトなどは直接的な傷害を負うことが少ないことから、ほとんどが刑事事件化しづらく、報道されることもない事例がたくさんあります。

本事件や、最近続いた孤独死に対して、行政や警察の責任を問う報道を多くみかけますが、本当の責任は誰が負うべきなのでしょうか。

生きているか死んでいるかもわからない、日本に存在しないことになったまま大人になって暮らしている方がこの街にいらっしゃるかもしれません。

私は想像をします。体だけ大きくなりながら、中身の時間が止まっている子供たちの心を。


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