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登別市議会議員 辻󠄀ひろし

NPO法人唐津市子育て支援情報センター

会派行政視察の主な内容を合間をみてご報告させていただきます。

      


10月31日、唐津市へは子育て情報支援センターの機能及び、“病後児保育”事業について視察を行いました。

唐津市は平成17年1月・平成18年1月に周辺6町1村が合併、人口約13万3千人、市域面積約487k?で佐賀県一の広さです。私達が視察した数日後には唐津神社祭である「唐津くんち」が予定されており、そのほかにも「唐津焼き」や「唐津城」など、歴史を感じる町並みでした。

子育て情報センターは行政と市民が安心できる子育て環境を整えることを目的に協議を重ね、平成16年6月に官民共同のセンターが開設、平成17年7月にNPO法人認定を受けています。

正職員はセンター長のみで、コーディネーターとして看護師・保健師・助産師保育師・心理技術者などが十名程度、低報酬で非常勤務しています。又、講座開催やイベントなどの際には多くのボランティアによる協力で支えられています。

市からの運営費補助(委託業務費含む)は年間1800万円です。(…少ないですね。)

特色ある事業内容としては、365日9時~22時(5時~は携帯電話)の相談対応、ケーブルテレビでの子育て情報やおもちゃ作りなどの情報発信などがあります。

親の居場所づくりをキーワードに、親同士のコミュニケーションの場を提供したり、保育付で母親対象とした水中エアロビクスなども実施しています。食育や環境に特化した子育て講座もありました。



平成19年度からは「病後児保育しろくまくん」「子育て緊急サポートセンター ラビットくん」を市の委託業務として開始。緊急サポートセンターは登別市でのファミリーサポートセンターと同様の機能です。

病後児保育は事前登録制で、現在まで341名登録されています。29の病院・医院が連携し、医師の無料意見書をもとに病後児保育が利用出来ます。

唐津市でも共働き家族が増えていることから、保健士、行政双方の提案により実施されるようになりました。子どもは保育所に通い始めた時期や、2歳前後は風邪などをひきやすく、利用者は4,5名/日程度です。

病後児保育は、医療機関との併設型が多い中、単独で実施している事業体は少ないと思います。センター内で保育を行うメリットは、何より「地域性」が高い点にあります。又、多くの病院・医院からの紹介のため、かかりつけ医を限定することなく利用が可能です。

やはり、医療機関によるバックアップがあって、始めて安心して利用出来ますが、その点において唐津市の医師会は全面的に協力をされています。

視察をして初めてわかりましたが、行政主導での事業というよりむしろ、NPO職員や各専門職(看護師や保健師など)、地域の親たちの想いにより形づくられた事業でした。

特に専門職の方々は、現場を退職された方が中心で、潜在された人材資源をうまく活用した実例とも言えます。

少子対策については、児童手当金を増やしたりすることだけでは効果が薄いと考えていた私にとって、共働き家族が働きやすい環境を整えることの方が有効性が高いと感じました。

財政がうるおい、いくらでも金銭的援助が出来るなら別ですが、登別市でも人材資源を活用して、同様の病後児保育が出来ればと考えています。


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