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拒否

佐世保女子殺害事件について、少し気になる報道が続いています。

本事件は非常に痛ましいことであり、被害に遭われた女子およびご家族には心よりお悔み申し上げます。

本事件が、通常においては理解しがたい事件であることは、おそらく多くの方々が抱いている感想だと思います。だからこそか、報道や周囲の方々の意見は一様に「(父が、精神科医が、児童相談所が、、、、、)サインを見逃した」として、事件の要因そのものを女子自身から遠ざけ、どこかに特定化させようとしている傾向が日に日に強まっているのを感じます。

特に、私自身が大きく残念に感じているのは、女子父親が精神科への入院を依頼したにも関わらず精神科医が「拒否した・拒んだ」との表現による報道です。

おそらく、その表現の背景には“精神科医が事件のサインを見逃し、病院の都合により治療を拒否した”という意味合いを持たせたいのだと思います。しかしながら、もしも「可能性」による入院が可能となれば、それはもはや治療ではなく、病院が有する機能からは大きく外れます。まして、それが女子の意思に反した場合は、社会暴力に他なりません。そもそも、「心」に関わることすべてが精神科による治療対象となり、治癒されるものとは限りません。

これまで、詳細が分からない報道に対して、ブログ等で意見を述べることは避けていましたが、今回の事件報道からの推察としては、精神科医のご判断は適切であると思います。

どこまで、ご想像いただけるかはわかりませんし、語弊により気分を害される方もいるかもしれませんが、もしも、自分自身が周囲に漏らした発言により、そのまま精神科病院に強制的に入院されるようなことがあったとしたら、受容できる方は皆無だと思います。

別問題ですので、あくまでもイメージとして捉えていただきたいのですが、何か違法行為による刑事事件を起こす「可能性」がある人間を、警察が身柄拘束することが許されるでしょうか。

“精神科医から相談のあった児童相談所の対応”にも原因を特定化しようとしている報道があります。医療が適応できない場合において、心理や社会福祉・行政・司法等によるサポートの可能性を探って、他機関に対して事例検討を図ることは多くの場面で行われています。事件が起きたことに対して、より良い支援のあり方を自己反省的に再検討する必要性はありますが、それ自体を「サインを見過ごした」と批判し、原因の特定化を図る考えには賛同できません。

いまだ精神科「治療」に対して、「収容」という意識が根強く、かつ、それらの手続きには法律も医学も存在しないと考えられている実態に大きな疑念と危険性を感じます。

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辻󠄀ひろし

Author:辻󠄀ひろし
辻 弘之 (つじ ひろし)
2007年・26歳で登別市議会議員初当選。市議2期を経て、2012年末の登別選挙区北海道議会議員選挙に立候補するも惜敗。2015年、歴代最多得票にて市議3期に当選。

現 職:
医療法人社団千寿会法人本部、障がい者グループホーム アザリア・カワセミ・ヤマセミ勤務。北海道大学公共政策大学院卒。

資格:社会福祉士・精神保健福祉士・介護支援専門員・社会教育主事など

所属:(社)登別室蘭青年会議所/登別商工会議所青年部/全国若手市議会議員の会/北海道自治体学会/グリーンシード21/登別青年会/日本社会福祉士協会/登別ケアマネ連絡会/登別自衛隊協力会など

家族:妻・長女・次女(中学校1年生 双子)

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